【ジム、エステ等、結局何を選ぶべきか?】その2よもぎ蒸し
前回(ジム、エステ等、結局何を選ぶべきか?その1痩せ薬)の続き
よもぎ蒸しとは、よもぎ等の薬草を蒸した蒸気を浴びる民間療法であり、デトックスによるダイエット効果が期待できるとされている。
「大した変わり種がきた」と思っている方も多いと思うが、よもぎ蒸し専門店というのは思いの外多い。
(女性専門店となっている場合が多く、男性で興味を持った際は事前に店舗への確認が必要である。)
車がないと凡そたどり着けないであろう片田舎のアパートの一室にその【店舗】はあった。
店舗 と呼ぶべきかどうか迷う程にどこにでもある、学生でも住んでいそうなワンルームのアパートであり、若干怪しい。
部屋の外で施術者の中年女性と待ち合わせた後部屋へ通される。
部屋の中に通されると、パーテーションで仕切られた部屋の隅っこで専用の服に着替えるよう促され、ベッドにうつ伏せになる。
そして、リンパを流し褐色細胞を刺激して脂肪燃焼を促すとの事で、マッサージが行われるのだが、この際に、謎のメリケンサックの様な形をした金属を使いゴリゴリと体中を刺激される。
そして、マッサージの最中に
「この金属不思議でしょう?何もしてなくても我々では認識出来ない位のレベルで細かく振動してるんですよ。」
と、その不思議な金属の効能を説明しながらマッサージは続き、更に続けて女性はこう言った。
「この金属、取り扱っているのウチとNASAだけなんですよ。」
なんと
この小さなアパートの一室がNASAと繋がっているとの事。
とにもかくにも話は進み、その金属の素晴らしさを説かれた後
販売しているので買わないかと薦められる。
ダイエット効果は絶大だ、と念押しされるが、信用は正直あまり出来ない。
根拠が希薄であることも然ることながら、何より
施術者の女性が割とぽっちゃり
としていらっしゃった事が大きい。
この後どれだけよもぎ蒸しやマッサージにおけるダイエット効果の話をされても
「だったらなんで痩せていないのだろう?」
という疑念がずっと付き纏い、何も話が入って来なかったのだ。
そして、メインのよもぎ蒸しへ。
全身を包み、顔だけが出るような状態のマントのような物を被り、座面に穴の空いた椅子に腰かける。
椅子の下で蒸されている薬草の蒸気がマントの中に充満し自身も蒸される。
冷たいハーブティーが出され、水分を適宜摂取するよう薦められる。
1時間程、適度な温かさの中で蒸され心地よい時間が流れる
の、だが
ここでも施術者の女性から営業がかかる。
なんでも、回数券を買うととてもお得で云々というお話。
そして終了。
薬草で煮出したお湯は2日程度ならお風呂に混ぜて使えるとの事でお土産に頂く。
1キロ体重が落ちていたが、水分を多めにとってすぐに戻った。
価格は確か1万円はしないくらいだったと思う。
結論から言えばあまり期待できないと思う。
水分がでたぶん軽くなっただけの話である。
褐色細胞を刺激して・・・
リンパを流して・・・
毒素をだして・・・
というフレーズはダイエット界隈ではよく聞くのだが、事実それが正しいのだとしても、よもぎ蒸しとマッサージにその効果があるかどうかの根拠はどこにもない。
体験者の成功体験から推察するしか無いのだろうが、もっとも縁のある施術者が痩せていない事からなかなかに食指が動かない。
そもそも、よもぎ蒸し自体、ダイエット目的で行われるものではなく、女性の産後ケアや冷え性、月経不順改善の目的で行われていたものらしい。(であれば、女性に限定している理由も納得がいく。)
そこに、デトックスという流行り言葉が付け加えられた事で、ダイエット効果ありとの認識が広まったようである。
因みにデトックスという言葉はそもそもが、薬物依存から脱却するために薬物を体から抜く、所謂【解毒】を指した。
この【毒】の定義を広げる事で、ダイエットに転嫁させた物であり、近年ではデトックスと謳うものの殆どに科学的根拠はないとされているようだ。
正直ダイエットに効果があるかどうかを実証出来るほど、反復して利用していない為一概には言えないが、せめて痩せられる根拠のようなものは一切つかめなかった。
しかし、痩せる痩せないは別としても沢山汗を出し、リラックスする時間は割と心地よかったし、肌ツヤも良くなった気がする。
場所さえ選べば無理な営業などもないらしいので、気になる方は口コミ等を参照の上で御利用を検討されるといい。