オヤジキック

第23回オヤジキック関西大会という大会が、2023年6月25日に大阪市にあるハナミズキホールという場所で行われた。【試合当日の年齢が満35歳以上である事・現役プロ不可・元プロの場合、プロ引退から5年以上経過している事】が参加条件であり、ヘッドギア・レガース・膝パッド着用。階級によって14から16オンスのグローブ使用で、格闘技歴などを考慮した上で運営により試合をマッチングするという安全仕様。

つまり極めてアマチュアなおっさんたちが集まり、なるべく安全に殴り合うと言う中々に面白い企画である。

キックボクシングを始めてちょうど1年ほど経過した私はこの大会にエントリーした。

歳を理由にして諦めた事は沢山ある。

「今更格闘技を始めてどうするの？」

なんて言われた事もある。それを言いたくなる人の気持ちもわからないでもないが、つまりthat`s all you want doである。

「やりたいからやるんだ。」

それでオッケーなのだ。せめて私にとっては。

計量は難なくパスし、自分の試合を待つ長い待機時間が始まったが、退屈はあまりしなかった。

とにかく熱い試合が繰り広げられていた為だ。

中には64歳対60歳。お互い初出場なんて人達もいた。

倒れても立ち上がり立ち向かっていくその姿勢は、失敗を恐れない勇気と挑戦する人間の美しさを現していた。単純に、カッコよかった。

私もカッコいい人間になりたい。その衝動が湧き上がってきた。

思えば、なんで格闘技を始めたのか？「つまりthat`s all you want doである。」なんて言ったが、訂正しよう。

カッコよくなりたい！

それが理由であり、基準だ。

カッコいい試合は出来なかったが、それでも人はきっと挑戦し続ける限りカッコいい。そう信じて挑戦し続けよう。

間口は広く。頂は高く。

オヤジキックのコンセプトであるが、これは人生のコンセプトでもある。

さぁ、今日も一日何かに挑戦しよう。